NFTマーケティングに役立つ心理学
NFTのマーケティングで重要なことは、NFTを積極的に購入してくれる「NFTコレクター」の心理を学ぶことです。
本記事では、行動心理学の視点から、購買行動に関わる心理効果を４つご紹介します。
【目次】
１．バンドワゴン効果
２．ヴェブレン効果
３．スノッブ効果
４．サンク・コスト効果
バンドワゴン効果
バンドワゴン効果とは、流行のアイテムや商品などみんなが持っているものが欲しくなるという効果。自分も試してみたい、流行に乗りたいというような、共感の欲求によって意思決定をする現象。
食べ物で言うと、近年はタピオカやマリトッツオなど、流行っているからという理由で購入してみた人も多いことだろう。
このように「みんなが持っているものが欲しくなる心理効果」をバンドワゴン効果という。
【NFTマーケティングに利用されているバンドワゴン効果の事例】
例えば、NFTコミュニティで販売しているジェネラティブNFTの販促にバンドワゴン効果が活用されている。自身が所属するNFTコミュニティの多数のメンバーが持っているNFTが存在する場合、「仲間意識」から自分もそのNFTを所有したくなるというバンドワゴン効果が生まれる。
NFTマーケティングの上では「コミュニティが盛り上がることでNFTの価値が上がる」とよく言われている通り、NFTマーケティングにはこのようにバンドワゴン効果が活用されている。
ヴェブレン効果
ヴェブレン効果とは、高価な商品を買って見栄を張りたいという顕示欲により、高価なものの需要が増える現象。
商品やサービスの実用的な価値ではなく、稀少性や高価格という事実そのものが価値を生むという心理。
このように、「高いものほど欲しくなるという心理効果」をヴェブレン効果という。
【NFTマーケティングに利用されているヴェブレン効果の事例】
NFTの販促にヴェブレン効果が活用されている事例は、敢えてNFTの価格を高く設定し、NFTを「ブランド化」することによって、顕示欲を満たす為の購買行動を促進させるという手法がある。
スノッブ効果
スノッブ効果とは、人とは違うものが欲しいという心理により、希少性が高いものほど価値が増すという心理効果。 オリジナル、オーダーメイドといった特別感が漂う商品ほど価値が高まる心理効果。
このように、「レアなものほど欲しくなるという心理効果」をスノッブ効果という。
【NFTマーケティングに利用されているスノッブ効果の事例】
NFTコレクションの中で希少性の高い「レアなNFT」を作るという手法。ジェネラティブNFTであれば、様々な異なるテイストのパーツが組み合わさって出来ていたりするが、全てが統一された完全体などを作っておくことによって、そのNFTの希少性が高まり、需要が喚起される。
サンク・コスト効果
サンク・コスト効果とは、すでに支払ったコストを取り戻そうとする心理効果のこと。金銭的・時間的コストを払った事象に対して執着してしまいうことで、今後のコストがメリットを上回っても辞めることができないという状態。
サンク・コスト効果の罠に嵌ると、合理的な意思決定が出来なくなる。
サンク・コスト効果を受けやすい人は、「これまで続けてきたんだから、ここで辞めるのはもったいない！」というように、これまで投じた時間や費用がムダだったと認めたくないので、損切ができず辞められなくなくなってしまう。
このように、「損を認めるのが嫌で後に引けないという心理効果」をサンク・コスト効果という。
【NFTマーケティングに利用されているサンク・コスト効果の事例】
将来的に値上がりすると思って購入した仮想通貨が、値下がり傾向で徐々に安値を更新しているが、今後の動向によっては高騰する可能性もゼロではないため、売却によって失う初期投資費用と今まで信じてコミットしてきた時間を考えると損切ができない。このような投資家の心理状態を利用して、NFTプロジェクトの中には、ロードマップで期待感を煽って投資家に参入させることを重視し、実現不可能なロードマップの内容は後から方針転換してしまうという方法も散見されている。
しかし、このようにサンク・コスト効果を利用したマーケティング方法は倫理的に望ましくない。
＜サンクコスト効果を増強させる心理＞
・損失を被って嫌な思いをしたくないため、原資回収に執着してしまう
・自分がお金を無駄にしたという事実を認めたくないため、無意味でも最後まで続けることを選ぶ
・多額な投資を行った場合、うまくいくだろうと思い込みたい、成功することを信じていたほうが気楽。
※投資家サイドは逆に、サンク・コスト効果を利用されないように情報収集と投資判断に細心の注意を払う必要がある。
以上、NFTのマーケティングに役立つ心理効果4選でした！
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